総合ビジネス支援協会ブログ

ドラッカーが見ていた将来 2 人口動態で未来を読む

こんにちは。

今日は、ドラッカーが「ハーバード・ビジネス・レビュー(HBR)」に投稿した第2作目の著書、

「人口動態で未来を読む」(1951年)

について取り上げたいと思います。

この著書の冒頭、ドラッカーは以下のような警鐘をならしました。

「アメリカにおいて今後25年間、人口動態が企業の存続とまでいかなくとも、
企業の成功を左右する重大な要因となる。
その影響力は、経済変動でさえ及ばないだろう」

さらには、

「長期予測がどうであれ、今後20年間にわたって、アメリカの人口は必ず急増する」

とアメリカ人口の急増を予測。その予測は現実のものとなりました。

1950年には、約1億5千万人だったアメリカの人口は、
1970年には、2億人を超えました。

このことを見据えたようにドラッカーは続けます。

「人口動態において不変なのは、高齢者の着実な増加である。
これから65年(1965年)まで、65歳に達する人口は毎年増え続ける。
それ以降は横ばいになるが、平均寿命が大幅に伸びたことにより、
65歳を超える高齢者がじわじわと増える。
また一方、65歳男性の平均余命は、65年(1965年)頃には
18年に達するはずである」

と、ドラッカーは予測しました。実際、1965年のアメリカ人の平均余命は、
5年程度伸びましたが、18年にまでは至りませんでした。
しかし、ドラッカーの予測した方向性は合っていたというべきでしょう。

こうした予測に基づき、ドラッカーは以下のようにこの著書で結論づけています。

「我々が通常の就労年齢と考える年齢を超えた人々が成人人口の大部分を占める状況が
待ち受けている。これは人類史上初めてのことである」

「年齢構成の動向は、マーケティングや製品開発、方法論等に明らかに問題を突きつける」

「商品化計画の重点は・・(略)・・一方では幼児を抱えている家族が必要とする商品に、
もう一方では高齢者に必要とされる商品に置かれることになるだろう」

「しかし、アメリカの年齢構成から生じる最大の問題は労働力である。
・・(略)・・今後10年間は至るところで労働力の高齢化が進むだろう」

「我々はまず、仕事のなかで労働集約的な部分を減らすことに力を入れなければならない。
資材管理の機会化、力仕事や肉体的な負担が大きい作業の軽減は、
生産性の維持に大いに役立つ」

このようなドラッカーの予測を分析すると、
すでに、1951年の段階でドラッカーは、

・高齢化社会
・IT、AIの普及

を見通していたのではないかとも受け取れますが、いかがでしょうか。

また、ドラッカーは、
「熟練を要しない反復的な作業の効率は年齢と共に上昇することはなく、
50歳を過ぎると目に見えて低下する。
しかし、ほとんどの技能はよほど肉体的に衰えない限り、損なわれることはない」

とも著し、IT、AIの普及後に残る、人間の仕事の方向性も示しているように思われますが、
それは深読みしすぎというものでしょうか。

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山本 誉 (経営コンサルタント)
中小企業の経営改善、成長支援を行う経営コンサルタント。認定事業再生士。プロフェッショナルCFO。 [プロフィール]

2019年2月13日

カテゴリー:ビジネス